第42回日本高次脳機能障害学会学術総会

会長挨拶

第42回日本高次脳機能障害学会学術総会会長
種村 留美
神戸大学生命・医学系保健学域リハビリテーション科学領域
運動機能障害学分野 教授

 港町神戸で、第42回日本高次脳機能障害学会総会を12月6日(木)・7日(金)に開催いたします。会場は、ポートアイランドに位置する神戸国際展示場で、陸路も空路も大変アクセスのしやすい場所です。神戸は、私の生まれ育った佐世保と同じ港町で、水墨画画家、土屋秋恆(つちやしゅうこう)氏の本総会ポスター及びHPデザインのような美しい海と山の景色、坂道や商店街など、故郷を彷彿とさせる大変居心地のよい街です。私はこの神戸の地で、なお一層、地域に暮らす高次脳機能障害者の方の認知リハビリテーションについて模索する日々を続けています。原点の中に答えを見出すこともあり、そこで本総会のテーマを、「Neuropsychological rehabilitationの原点とトピック」といたしました。原点については、京都大学在勤中に故大東祥孝教授に臨床を通して多くのことを教わりました。もう一度、本総会を通して、参加者の皆様と学び直しをしたいと考えた次第です。
 特別講演は、Glasgow大学教授のJohnathan Evans先生に、’Neuropsychological rehabilitation: The Origins of Contemporary Practice’と言うテーマでお話しいただきます(通訳有り)。ケンブリッジにあるOliver Zangwill CenterでNeuropsychological rehabilitationの考え方について講義を受けた際に、Evans先生に、高次脳機能障害の方にはgentleな対応で臨むと学びました。Gentlemanの代表のようなEvans先生のお考えをぜひ聴いていただきたく思います。教育講演は、1)社会行動障害のリハビリテーションの原点とトピック、2)Holistic Neuropsychological rehabilitationの原点とトピック、3)半側無視のリハビリテーションの原点とトピック、4)生活に結びついた遂行機能障害のリハビリテーションの4講演、シンポジウムは、1)コミュニティにおける高次脳機能障害のリハビリテーション、2)失語症治療のパラダイムシフト、3)記憶障害におけるリハビリテーションの原点とトピックの3題です。このほかにも、ランチョンセミナーやコーヒーブレイクセミナーなどさまざまなイベントを企画中です。口述・ポスター発表での積極的なご参加もぜひお願いいたします。

 神戸ルミナリエも今年も開催されるかと思います。少し底冷えのする空気の澄んだ、イルミネーションの美しい神戸にお越しくださることを、実行委員一同心よりお待ち申し上げております。

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